【感想】いつかぼくが帰る場所/ピーター ヘラー (著), 堀川 志野舞 (翻訳)

先日の記事に続き、感染症をめぐる小説の感想だ。

主人公のヒッグスはパイロットだ。感染症により人類の大部分が滅んだ後のアメリカ。数少ない生き残った人類が、略奪、奇襲、抗争を繰り広げる物騒な世界で、隣人バングリーとの縄張りをセスナでパトロールしながら暮らしている。

アメリカの自然を感じさせてくれる作品だった。アメリカの自然が好きな自分はこういう小説が読めて嬉しかった。釣りが好きな主人公。ヘミングウェイの小説に似ているという評も多い、とあとがきにあった。

作中で描かれる世界は、現在のアメリカとは全く異なる様相をしている。飛ばし読みしていたから、最初はアメリカだとも気が付かずに読んでいたけど、とにかく銃を使う場面が多いこと、コカ・コーラ、デンバー、ダートマス大学、読み進めるうちに「今のアメリカと風景は異なれど、やっぱりここは、アメリカだったんだなあ」と思わせる世界だった。
  
前半は、自然の描写と、主人公の孤独と回想、そして葛藤とを描く静かな物語だった。後半、主人公が縄張りを飛び出してからのクライマックスは刺激的だった。映画にするのに良さそうな小説だ。

小説版が無いから、買うと2000円以上して高い。私は図書館で借りたけど、世界観が楽しめる海外小説なので、以下の中古はとてもお値打ちだと思う。


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