再生医療等製品の規制を学ぶ②品質、非臨床安全性試験及び臨床試験に関する技術的ガイダンス

こんにちは!
再生医療等製品に関する規制をコツコツ勉強しています。今回は、第一回に引き続き、こちらのページにPMDAが紹介している資料を一つずつ見ていきたいと思います。

今回は「製品開発について」に掲載されいるこちらのガイダンスを読んで行きたいと思います。

再生医療等製品(ヒト細胞加工製品)の品質、非臨床安全性試験及び臨床試験の実施に関する技術的ガイダンス

https://www.pmda.go.jp/files/000212850.pdf

このガイダンスがどういう物なのかは、以下のように紹介されています。ちなみに、このガイダンスが発出されたのはH28(2016年)6月です。

本ガイダンスでは、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(以下、「PMDA」)で実施しているヒト細胞加工製品の対面助言や審査における経験を踏まえ、対面助言等での頻出の相談事項を抽出し、その助言内容をより一般化し、医薬品・医療機器とは大きく異なった特徴を有する品質管理非臨床安全性評価の現時点での考え方臨床試験における留意点等を紹介する。
(下線はブログ筆者により追加)

品質管理、非臨床安全性評価、臨床試験、各1章ずつで構成されています。

2章 品質管理

細胞は色々な作用を及ぼすため品質と安全性有効性の関係を特定することは難しく、さらに細胞そのものであったりする原料や、出来上がった製品の品質もばらつきや変動が大きいし、検査に使うことができる検体の量が限られていることがあるから、従来の医薬品にくらべて(その他の製品に比べてもですが)、品質管理するのが難しいですよね、という話から始まります。
最終製品の規格を設定することよりも、品質管理戦略を構築することが重要であるとのこと。

品質管理戦略においては、原料がヒトの細胞又は組織であるため厳密な管理の実施が困難であり、また原料の入手が困難であり製造工程パラメータの最適化の検討が十分にできない場合があること、医薬品のような工程における微生物又はウイルス等の外来性感染性物質に対する不活化/除去を厳密に行うことは困難であること等の問題点に適切に対応することが求められる。

その際ICH-Q9(品質リスクマネジメント)を活用するのが原則である、との記載です。通常の医薬品の開発でもこのアプローチは用いられますが、まだ、メーカー側も規制当局側も十分な知識の蓄積のない状況だからでしょうか。再生医療等製品では、品質リスクマネジメントにより重要な位置に置いているように感じられます。

2.1. 原料等の適格性

まず2.1.1の原則として、原料、材料、原材料に該当があれば「生物由来原料基準」を適用すること。生物由来原料基準も、再生医療等製品だけでなく、医薬品にも共通する基準ですよね。改訂を繰り返しているイメージがありまして、過去の告示一覧はPMDAの再生医療のページ「生物由来の原料に関する基準」という項目にリストされています。
2.1.3項は「原料及び材料となる細胞・組織のウイルス安全性管理」として、ヒト由来製品の、原料となる細胞や組織については、ドナーの適格性について十分確認することに加え、セルバンクの構築、中間製品、最終製品においてもウイルス混入のリスクを可能な限り低減することが述べられています。
<参照するガイドライン>
日局参考情報「日局生物薬品のウイルス安全性確保の基本要件」JP17のp.2380~が最新?
ICH-Q5A「ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価」

2.1.5項 は「製造販売業者が把握すべき原料等に関する情報」となります。前の項まで開発の話題であったのが、製造販売の段階も含めた話題に移りましたね。
製造販売業者は、生物由来原料基準への適合性を把握しておく必要があるが、特にヒト由来の原料・材料を使用した製品であれば、「ドナーの適格性評価の内容や記録の保管状況等について根拠情報を入手・把握しておくことが必要である」と述べられています。

本日は、この辺りで。この記事については、ガイドラインを読み進めた分だけ更新していきたいと思います。