【ワーキングマザー】フレックスタイム勤務のことで思い出す

「フレックスタイム制度を導入した後も、当部は これまでと同じく毎朝8時30分から朝礼を行いますので、必ず参加すること」と上司は言った。必ず職場にいなければならないコアタイムは10時から。
  
当時、私の子供は特に聞き分けのない3歳。朝食が気に入らないと嫌がり、お気に入りの服でないと着ず、保育園の教室に入らないと泣き叫ぶ。
保育園に送り届けただけで、消耗する気力と体力。
遅刻寸前で、通勤途中の駅からタクシーに飛び乗ることも頻繁だった。
職場に駆け込むたびに、惨めな気分。
  
若くして課長になった男性は、特に優秀なタイプではないけれど、土日も妻子を置いて、上司と職場の掃除のために休日出勤。 
ワーキングマザーには、到底無理な会社への尽くし方。  
  
忙しいのは子供が小さい間だけとよく言われるけれど、子育てが一段落した時には、私は窓際社員で、職場で一人前に扱ってもらうことは無いだろうと思っていた。
 
男性間の、メンバーシップ感の強い職場。上司とともに休日も職場の掃除なんて、まっぴらだと思う男性もいるだろうけれど、女性であれば、その門戸すら開かれない。事情があろうと仕事ができれば評価されると思っていたけど、そんなことは全くない。会社と上司に尽くせる人が評価される。そう悟った。
  
この先どうなるかわからないわけのわからない不安。
日々いっぱいいっぱいの生活で、精神的に限界だった。
  
だから転職して、新しい職場の自由さには驚いた。
コアタイム開始時間ぎりぎりにくる人もいれば、早く着て、早く帰る人もいる。
特別でなければ、コアタイム外の時間に会議は入らない。
在宅勤務制度。
職場の外からでも、PCを持ち出せば働ける設定。
上司も、制度を利用する部下についてとやかく言うことはなく、むしろ率先して制度を利用している。
  
「そういう制度を設けています」という外向けの、社員が使わないお飾り制度ではなく、本当に機能している。
かなり、働きやすくなった。ストレスが減った。
  
いちワーキングマザーの感想であるけれど、柔軟に働くための人事制度があって本当に柔軟に働ける会社と、制度はあるけれど働きづらい企業の差は結構大きいと思っている。会社の文化が違うからだ。
柔軟に働ける会社には「フレックスでも朝イチ朝礼」と言い出す管理職はいない。
すでに長く続いてきた企業の文化を変えることは、そうとう難しい。
それでも、今時の日本の会社は働き方改革だとか、女性活躍だとか、変わるよう圧力に晒されるから大変だなと思う。