東洋経済2017/2/11「食える子を育てる」感想~人を引っ張る存在になる

社会に出て、人をひっぱっていく存在になれるかどうか。
今週の東洋経済を読んでいて、対照的な記事が気になった。

「現在、喜んで自分についてきてくれる人がいる」にYESと答えた開成・灘卒業生は69%、一般大卒65%に勝る値を示した。

だが、この点については補足しておく必要がある。というのも、開成・灘卒業生たちは、もとからフォロワーに恵まれるようなタイプではなかったからだ。中高時代から「喜んで自分についてきてくれる人がいた」者は、わずか35%(一般大卒48%)
 
記事『開成・灘卒業生の追跡調査でわかった 超進学校OBの「その後」』より

私自身、地方の工場町の公立小・中学校に通ったことで人生の糧を得た。家庭環境がまったく異なる人の中でいじめられ、何とか協働した経験から、生きていく自信を持つことができた。
(中略)現実の人間集団は崩壊学級のようなもの。そこをまとめるリーダーは、お利口ちゃんを集めた受験校では育たない。

記事『INTERVIEW│実践 私の子育て論 藻谷浩介●地域エコノミスト』より

 
 
超エリートではないけど、私も高学歴の人が多く在籍する企業で働いていた。多くの場合、職場でチームのまとめ役になるのは、コミュニケーション上手ないわゆる高EQタイプ。こういう人は、上司にも部下にもコミュニケーション上手、人の気持ちも人間関係もよく理解している。その人がチームを率いると、メンバーも周りも安心する。
しかし、そうでないリーダーもいた。学生時代は物静かだったんだろうなと思わせるような。そして、難易度の高い仕事は、そういうタイプのリーダーに任されることが多かったように思う。
 
そういうリーダーの特徴はなんだろう。なぜ、リーダーであることができるのだろう。
高EQのリーダーの強みが人の気持ちが分かるのならば、物静かタイプのリーダーが持つのはやはり高IQ、流されない知性だと思う。

「受け入れ易い考え方」は「本質」と異なる時がある。行きすぎると「ポピュリズム」や「大衆迎合」と言われるような。
「受け入れやすい考え方」について行く人は、会社でも、社会でも多数派だ。感度として「そちらしか見えない」タイプの人もいるし、少数派について行くことが不安で「受け入れ易い考え方」について行く人もいる。
 
自分の言葉で静かに本質を語るリーダーには、それが分かるフォロワーがついて行く。引用した東洋経済の記事には、超進学校エリートは大企業よりもどちらかというと「似たタイプから成るコンパクトな集団」で力を発揮しやすい、とあった。「喜んでついて来てくれる人」もやはり、わかる人なのだろう。
新しい考えや、核心をついた考えは、最初は少数派であることが多い。しかし何かを成し遂げる上で、たとえ今現在、周囲に理解されずとも、時代が変われば通用する考えを共有した集団は強い。
 
私も灘・開成ほどの超進学校ではないけど「お利口ちゃん」を集めた所にいた。だからあまり社会に揉まれていないし、「崩壊学級を生き抜いてきた」ようなタイプの人の人間力には圧倒的に勝てないものを感じている。私は中高生時代、あまり人が周りにいるタイプではなかったし、年下と接するのが苦手でどうしたらいいか分からなかった。しかし20代後半くらいから少しずつ、ついて来てくれる後輩が出てきた。それは周りとの協働を意識し出した時と重なる。

自分の子どもが「ひっぱっていく存在」になることをと願うと、「知性」と「人間力」はその両輪として育つ環境を整えなければならないだろう。もちろん「人間力」だけでも何かのリーダーにはなれると思うけど、ウチの子はきっと既に、そういうタイプではない。親が親だから(苦笑)。私自身は、「人間力」を育てる環境を得たのが遅すぎて、社会人になってから苦労した。
 
子どもには、どうやってその環境を作ろうか。